暮らしの工夫 / 学び
手をつけられない課題は、最初の一行を決めてみる
レポート、企画書、調べもの。始める前に大きく見える用事を、今日できる形にほどいてみます。
提出日だけが、だんだん近づいてくる。ファイルを開いて、白い画面を見て、参考資料のタブを増やす。調べてはいるのに、本文はまだ一文字も書けていない。そんな午後は、画面の白さまで、自分を急かしてくるように見えることがあります。
「レポートを書く」の中には、題を決める、資料を読む、考えを並べる、文章にする、といくつもの仕事が入っています。まだどこから始めるか分からないとき、手が止まるのも無理はありません。
書き出しの前に、問いを一つ
最初に書くのは、整った文章でなくてもよさそうです。「このレポートで知りたいのは何だろう」。たとえば食品ロスなら、「家の冷蔵庫で、どんな物を余らせているだろう」。仕事の資料なら、「この案を読む人は、何を決めたいだろう」。
その下に、今知っていることを二つほど並べます。まだ確かめていないことには、横に「調べる」と書いておく。頭の中で行ったり来たりしていたものが、画面の上で少しずつ場所を持ち始めます。
途中でテーマが広すぎると感じたら、先生や依頼した人に範囲を聞いてみてもいい。「ここまで調べる予定ですが、合っていますか」と尋ねられるくらいに書ければ、そのメモにはもう役割があります。
今日やめる場所も、先に決めておく
「資料を一つ読み、使えそうなところを一行メモしたら休む」。そんな終わり方なら、次に開いたときの入口も残ります。借りた考えには、その場で資料の題名とURLを添えておくと、あとで自分の考えと見分けやすくなります。
紙と画面を行き来するなら、小さなメモ帳が便利なこともあります。ただ、書く場所を増やすと探す手間も増えます。最初は本文のいちばん下に「調べたいこと」という欄を作るだけでも十分です。
メモの置き場所を一つ決めてから、道具を選ぶ
紙が向くのは、考えの順番を矢印で結んだり、画面の横で見比べたりしたいときです。無地や方眼なら配置を変えやすい一方、ノートを増やすほど、どこへ書いたか探す手間も増えます。パソコンで提出する文章なら、同じファイルの下書き欄に材料を集める方法もあります。
一度、「問い・分かっていること・次に調べること」を手元の紙に書いてみましょう。横罫に文字が収まりにくければ、罫線の幅が違うものや無地を。ページを行き来して困るなら、付箋を増やす前に見出しと日付を書いてみます。買い足すのは、その不便が残ったときでも遅くありません。
ノートを比べる日は、使うペンで書ける見本があるか、開いた幅が机に収まるかを確認します。ルーズリーフなら穴の数と用紙の規格、本体を別に用意する必要があるかも見ておきましょう。気に入った道具を選ぶ楽しみと、課題を始めることは、それぞれ大切にできます。
見栄えを整えるのは、材料が少し集まってからで大丈夫。閉じる前に、次にすることをひと言残しましょう。「冷蔵庫の野菜室を見る」。明日の自分がそこから始められるなら、白かった画面はもう、今日の続きを持っています。
あなたの心が軽くなりますように。