心理学 / 気持ちを整える
友だちのうれしい報告に、少し胸がざわついたら
おめでとうと言いたい気持ちと、自分を比べてしまう気持ち。どちらも抱えた日の、自分への声のかけ方です。
友だちから「試験に受かったよ」と連絡が来る。職場の知り合いが、新しい仕事を任されたと聞く。「おめでとう」と返したあとで、胸の奥がちくりとする。うれしいはずなのに、どうして素直に喜べないんだろう。そんな自分が、もう一つ気になってしまうことがあります。
ひとのうれしい話を聞いた日、自分の願いまで、ふいに顔を出すことがあります。自分も認めてもらいたかった。あの試験、ほんとうは受けてみたかった。胸のざわつきには、まだ言葉にしていない思いがあるのかもしれません。
友だちに話すなら、どんな言い方になるだろう
心理学者クリスティン・ネフが紹介する練習には、親しい友だちにかける言葉と、自分に向ける言葉を比べてみる方法があります。「比べてしまうんだ」と友だちに打ち明けられたら、きっと、すぐに責めはしないでしょう。その声のやわらかさを、今日の自分にも少し分けてみます。Self-Compassion Institute の練習(英語)
「私も、頑張ったことを誰かに見てもらいたかったんだね」。口に出すのが照れくさければ、心の中だけでも。相手に送るお祝いと、自分の気持ちを確かめる時間は、それぞれあってよいのだと思います。
自分の願いを、小さく書きとめる
紙に書くなら、友だちとの点数の違いより、「今、自分がやってみたいこと」を一つ。来年の試験について調べる、好きだった授業のノートを開く、相談したい先輩に声をかける。答えが浮かばない日は、「少しうらやましかった」とだけ書いて閉じても大丈夫です。
「何がうらやましかったんだろう」と考えても、すぐには分からない日もあります。そんな日は、答えを出さずにメッセージを閉じてみても。翌日、まだ気になることがあれば、そこからもう一度考えられます。
今日、決めなくてもよいことを残しておく
友だちの報告を聞いたその日に、同じ試験へ申し込んだり、新しい勉強道具を買ったりしなくても大丈夫です。まず公式の案内を一度読み、知りたいことをメモして閉じる。それから、なぜ気になったのか、少し時間を置いて考えられます。
もし後日、本や学びのサービスを選びたくなったら、「何ができるようになりたいか」を一つだけ言葉にしてみます。試し読みや体験できる範囲で、説明についていけそうか、自分の使える時間に収まるかを確かめます。誰かに追いつくための勢いと、自分が続けたいことは、急いで同じにしなくてもよいのです。
今は気持ちを書きとめるだけにしたい人には、何もしなかった休日を振り返る記事もあります。自分が過ごした時間を見る練習として、読んでみてください。
今日友だちに送った「おめでとう」は、それだけで一つのやさしい行いでした。自分の中に残った思いにも、急がず返事をしていけたら。それぞれのうれしい日を、少し違う歩幅で迎えてよいのです。
あなたの心が軽くなりますように。